『理由ある太郎』 フジ(金)23:00~
公式HP:http://wwwz.fujitv.co.jp/b_hp/riyu/index.html
出演者:内村光良、次長課長、髭男爵、ザブングル、狩野英孝、石田純一、千秋、川合俊一、椿姫彩菜、大竹まこと
●『男女の記号が「♂♀」になった理由』
男女の記号を表す「♂」「♀」のマークは、元々、紀元前2000年頃に始まったといわれる「天文学」で使われていたマークなのです。
当時の天文学では、現在とは異なり男女を表すマークではなく、火星(♂)と金星(♀)を表す記号として使われていたのです。
その後、時は経ち、この「♂」「♀」マークは他の分野で別の意味でも使われるようになっていったのです。
例えば、天文学の影響を受けた「占星術」の分野では、火曜日(♂)と金曜日(♀)を表し、また、「錬金術」と呼ばれる価値の低い金属を化学変化させて貴金属を生み出そうと研究する学問では、このマークは鉄(♂)と銅(♀)を表していました。
そして、生物学では、ある研究者がこのマークを見て、これは男女の性器の形に似ていると考え、「♂」のマークを”オス”を表す記号、「♀」のマークを”メス”を表す記号として使うようになり、この解釈が一般的に広がり、現在でも「男女を表す記号」として使われているのです。
●『「段ボール」に「ボール」と付いている理由』
英語では、普通の紙と違って厚みのある板紙のことを”ペーパーボート(Paperboard)”と呼んでいるのですが、この板紙が明治時代に日本に入ってきた時、イギリス人やアメリカ人がペーパーボードのボードの部分を「ボード」と発音していたのを、当時の日本人は「ボール」と聞き間違え、その厚みのある板紙のことを日本では「ボール紙」と呼ぶようになったのです。
その後、アメリカでペーパーボードに段をつけた板紙が衝撃に強いことから、ガラス製品など壊れやすい物の包装用として用いられるようになり、それが日本に持ち込まれた際、「段のあるボール紙」ということで「段ボール」と命名されたのです。
●『鼻の下に溝がある理由』
お母さんのお腹の中に宿ったばかりの赤ちゃんはまだ顔がしっかりと出来ていません。
鼻になる組織は左右に大きく離れ、口も左右に大きく裂けたようになっています。
しかし、妊娠5週目くらいになると次第に鼻の形が出来始め、それと同時に上唇を作るため、鼻の下の組織が左右から盛り上がってきます。
そして、離れている左右の鼻の内側の組織を中央に圧迫し、くっついて土手のようになります。
実は、この上唇を形作るために動いた組織の、くっついた痕が鼻の下の溝の正体なのです。
つまり、この溝は単なる成長の痕跡でしかないため、鼻水や汗など何かを流しやすくするような目的があるものではなく、人間が生きていく上では何の役にも立っていないのです。
【補足】
唇の内側にある筋も何の役割も担っていない。
●『視力の数値が0.1や1.2など中途半端な理由』
そもそも、視力というのはランドルト環と呼ばれるマークの切れ目を、5m離れた位置から認識できるかどうかを計測していますが、実は視力の数値は、そのランドルト環の開いている切れ目の幅の角度から算出しているのです。
例えば…
ランドルト環の切れ目の幅が1.5mmのものを認識できた場合、その角度は単位に”分”を使い「1分」と表され、
ランドルト環の切れ目の幅が非常に大きい15mmのものを認識できた場合は、その角度は「10分」と表され、
ランドルト環の切れ目の幅が非常に小さい0.75mmのものを認識できた場合は、その角度は「0.5分」と表されます。
このように、視力を角度で表した場合、視力のいい人ほど角度の数値が小さく、視力の悪い人ほど角度の数値が大きくなってしまいます。
そこで、1909年、国際眼科学会において、眼が良い人ほど視力の数値が大きくなるようにしようということで、単純に角度の値を逆数に変換する方法を採用し、計測から出た角度を逆数に変換することで、現在のような「0.1」や「1.2」といった数値で表されるようになったといわれているのです。
以上のように視力は、ランドルト環の切れ目の角度を基準に算出し、逆数に変換しているため、「0.1」や「1.2」など細かい数値で表現されているのです。