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『カンブリア宮殿』 1月26日

カンブリア宮殿』 テレ東(月)22:00~
公式HP:http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
出演者:村上龍、小池栄子、大東隆行
◆カンブリアFile No.133 王将フードサービス社長 大東隆行
●『「餃子の王将」全店黒字の繁盛術
午後7時、東京・渋谷。
外食産業の激戦区であるこの街にあっていつも行列を作っているのが「餃子の王将」だ。
狭い店内はいつ行っても満席。名前にある通り名物は焼き餃子。
湯気がひと際高く立ち上ると餃子がきつね色に焼き上がり熱々のうちに客に届けられる。
餃子は1人前(6個)で231円(東日本)。
この餃子だけで1日20万人前以上を売る。
王将といえば客の目の前での調理。これは外食チェーンとしては珍しい。
そして謎の掛け声も(コーテル=焼き餃子、ソーハン=チャーハン、エンザーキー=唐揚げ)。
外食産業が苦境に陥る中、餃子の王将は4年連続で売り上げ、利益とも過去最高。
今年度の業績もこれを更新する見通しだ。
餃子の王将は1967年、京都の四条大宮に1号店を開業。
その2年後、大東(27歳)は王将に入店した。
最初の10年はひたすら店頭で修行を積んだ。
王将は1978年の東京進出を皮切りに名古屋、福岡に出店。
大東は全国展開の陣頭指揮にあたった。
王将は90年代には全国400店舗を越える1大チェーンとなっていた。
その90年代、外食産業の成長に陰りが見え始めた。
各社は過当競争に陥り、シェアの奪い合いが激しさを増す。
多様化の流れの中で中華の専門チェーンが急速に規模を拡大していった。
攻め込まれた餃子の王将は既存店の売り上げが年々減少。
不動産投資の失敗もあり、借金は470億円に膨れ上がった。
そんな倒産寸前の危機にあった2000年、社長に就任したのが大東だった。
大東はまずファミリーレストランに対抗するため王将が増やしていた新しいタイプの店に向かった。
中に入るとかつては客席から見えていたはずの厨房が見えない。
その厨房を覗くと、少ない人数で切り盛りできるようにキャベツの千切りは加工済み。
味付けも出来合いの調味料が使われていた。
そしてあの王将用語もなかった。
大東は思った。
”餃子の王将の原点を取り戻すべきだ”
大東の改革は始まった。
まず客席から厨房を見えるようにした。
さらにほとんどのメニューを店で1から手作りする。
あのキャベツの千切りも店で切るから新鮮だ。
また王将用語の響きで店に活気が戻った。
こうした大東の改革で前年割れを続けていた既存店の売り上げが2005年からはついにプラスに転じた。
餃子の王将の原点、それは食材へのこだわりでもある。
久御山工場(京都)・餃子の餡の製造ライン。
毎朝とれたての国産キャベツを仕入れている。
その数なんと1万6000個。
それが餃子に合う程よい大きさにみじん切りされていく。
肉も国産の生の豚肉。外国産より割高だが一括購入することでコストを抑えている。
そしてわずか6時間で餃子の餡が完成。
一方、1日15トンの小麦粉を練り上げて作る餃子の皮。
もっちりとした食感がウリの自前の皮だ。
創業以来、餡と皮だけは味を統一するため工場(京都、千葉、福岡)で作られている。
そこから出来立ての餃子の餡と皮が毎日夜のうちに全国の店に届けられるのだ。
王将流経営の極意
損するのは最初 儲けるのは最後
その極意を象徴する王将ならではの光景がある。
そう、王将名物クーポン券配りだ。
王将では全国で毎日1万枚、700万円分のクーポン券を配っている。
このクーポン券、王将では40年前の創業当時から配っている。
しかも配るのはアルバイトではない。
社員自ら手渡しするのが王将の流儀だ。
街角で配る以外にチラシや新聞などに付けるクーポンもある。
毎月実に1億3000万円分のクーポン券が使われるのだという。
結構、大きな負担にも思えるのだが1日撒いただけで月の売り上げが10%増える店もあるのだという。

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