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『 カンブリア宮殿 』 日清食品・安藤宏基社長

カンブリア宮殿』 テレ東 (月) 22:00~22:54
公式HP:http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
ゲスト:安藤宏基(日清食品社長)
「世界のハングリーと闘え! 即席麺の王者に学ぶ ロングセラーの作り方」
●カンブリアFile No.92 日清食品社長・安藤宏基。
1947年生まれ。創業者安藤百福の息子。初代マーケティング部長として「焼そばUFO」「どん兵衛」を手掛ける。1985年に社長就任。
○『チキンラーメン発明物語』
1958年に発売された、お湯をかけただけで食べられる世界初の画期的な即席麺「チキンラーメン」。生みの親は日清食品創業者・安藤百福である。事業に失敗し財産を失った百福は、自宅に作った3坪の研究小屋で再起をかけ、即席麺の開発に挑み、1年間研究に没頭し続けた。何度も失敗しては作り直す…そんな百福(当時48歳)の背中を息子の宏基(10歳)は見て育つ。百福は研究の末、スープを練り込んだ麺を油で揚げ乾燥させる方式を編み出した。麺は油で揚げると中から水分が逃げ無数の穴ができる。そこにお湯を注ぐと麺が元通りになる。これが百福が発明した「瞬間湯熱乾燥法」である。ついに完成したチキンラーメンは、魔法のラーメンと呼ばれその便利さが消費者の心を掴み大ヒット。そして会社は急激に成長していった。
○『カップヌードル発明物語』
「世界中の人にチキンラーメンを食べて欲しい」百福の新たな挑戦が始まった。
1966年、百福はアメリカ・サンフランシスコに向かう。どうすればアメリカでチキンラーメンが売れるのか…。そのヒントを探るためスーパーの仕入れ担当者のもとを訪ね、彼らにチキンラーメンの試食をさせた。すると、彼らは麺を手で割り紙コップに入れると、器用にフォークを使って食べ始めたのだ。その姿を見て百福はひらめいた。帰国した百福は新たな研究に取り掛かかる。
そして5年後。
容器入りの即席麺・カップヌードルが誕生した(1971年)。器には当時珍しかった発泡スチロールを採用。カップは包装の役割だけでなく、お湯を入れた時には調理器具に、食べる時には食器になるという優れもの。それは新しい形のインスタントラーメンの誕生だった。袋麺が25円の時代にカップヌードルは100円という破格の値段…にも関わらず、いつでもどこでも食べられる新しいスタイルが若者達を中心に人気を呼び爆発的なヒットとなる。そしてカップヌードルはこれまでに270億食も売れスーパーブランドへと成長した。日清はその後もロングセラーを連発し、売り上げ高3500億円を超える巨大企業となった。
百福はこんな言葉を残している。
「発明はひらめきから。ひらめきは執念から。執念なきものに発明はない。」
●『百福金言集』
☆血尿を出すほど考え抜け。
☆その商品には消費者が支払った対価以上の価値があるか。売れるかどうかはそこで決まる。
☆ラーメンを売るな。食文化を売れ。
☆まず、理想的な商品を考えてから生産設備を用意しなさい。生産しやすい商品を開発目標にしてはいけない。
●『インスタント麺50周年”ハングリーと闘え!”』
今年創業50周年を迎えた日清食品。
節目の年に日清は新たな一歩を踏み出そうとしている。
総合食品グループへ。
その第一歩としてライバルの明星食品を買収。(2006年12月明星食品を子会社化)
今後もM&Aを進めるという。
アフリカでも新たなプロジェクトが動き出していた。日清が創業50周年を記念して始めた「百福士」というプロジェクトだ。今後50年をかけ100の社会貢献活動を行うという。その第一弾がアフリカの自立支援。将来アフリカに工場を作りインスタントラーメンを新たな産業として根付かせるのが狙いだ。
●『カップヌードルの秘密』
○「革命的な容器はどうやって生まれたのか?」
容器の構造も故百福会長が1人で考えて作り出したという。容器の中身は中空構造になっており具財が下に落ちないよう容器と麺が密着している。麺の下部は粗(まばら)で上部が密になっており、中空構造で麺が蒸される仕組みである。
○「”うますぎ”はダメ?」
味はインパクトがありすぎるより、控えめぐらいが良い。インパクトがありすぎるとリピートが落ちてしまう。美味しすぎると食べ飽きるのだと安藤社長はいう。
●『打倒!カップヌードル 開発部隊”九人の侍”』
日清ではブランドマネージャー制度を導入しており、社内で競争を煽るため、ブランドごとに9つのグループに分けている。「他のグループを蹴落としてでも自分のブランドを売り込め!」いわば共食いのススメである。ブランドマネージャー同士はライバルであるが故、情報交換もしない。
会社の競争構造、社内的な圧力が薄い企業はダメになると安藤社長はいう。
●『カップヌードルの大改革』
これまで発泡スチロールだった容器を4月から紙製に変更。読みづらかった印刷の文字も紙に変えて鮮明になり、さらに二酸化炭素の排出量も22%削減されることに。
●『失敗の責任を明確に』
組織は長年経つと責任の所在を不明確にする形になってくる。それを避けるため日清では、失敗をした時に原因を解剖し、何が悪かったのかを明確にする”解剖会議”を行っている。誰が失敗し損失を与えたのか、また逆に、誰のアイデアが利益をもたらしたのかを個人名で出し話し合うのだという。
●『カップヌードル流 成功の条件』
「満足することなく常に不満であれ。」
故百福会長は「カップヌードルは完成品じゃない」といつも語っていたという。

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