『カンブリア宮殿』 テレ東(月)22:00~
公式HP:http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
出演者:村上龍、小池栄子、高原豪久
◆カンブリアFile No.137 ユニ・チャーム社長 高原豪久
●『ダントツの強さ オムツの王者』
日本の紙オムツ市場に圧倒的シェア43%で君臨するユニ・チャーム。
しかしその強さは紙オムツだけではない。
女性の生理用ナプキンもダントツのシェア42%でトップ。
さらに生理用タンポンはなんとシェア100%。全てがユニ・チャーム製。
大人向け紙オムツもシェア45%のトップ。
ウェットティッシュもトップシェアはユニ・チャームの商品。
数々のトップブランド、これこそ年商3520億円、不況の中でも増収増益を叩き出すユニ・チャームの強さである。
1961年、愛媛で創業したユニ・チャーム。
まだ日本では馴染みの薄かった生理用ナプキンの製造に乗り出したのが高原の父・慶一朗である。
慶一朗は卓越した経営センスでヒット商品を連発。
小さな田舎企業を東証一部上場の一流企業へ成長させる。
しかし80年代、多くの企業同様、多角化でビジネスを拡大。そしてバブル崩壊の大波に飲み込まれる。
そんな父を持つ高原は、銀行勤務を経て30歳で入社。
既に業績は陰りを見せ始めていた。
2001年、最悪の業績の中、経営のバトンは39歳の高原へ渡される。
社長となった高原は父親が手を拡げた様々な事業のリストラに着手。
創業以来の衛生用品に事業を集中させる。
そして紙オムツや生理用品のブランド力を復活させるため商品開発に資金をつぎ込む。
高原の狙いは的中。ユニ・チャームは輝きを取り戻した。
就任からわずか7年で売り上げは2倍近くに増えたのだ。
(連結売り上げ 01年度・2100億円 ⇒ 08年度・3520億円(見込み))
●『ペットもびっくり 急拡大!オムツ市場』
赤ちゃんの紙オムツ市場でダントツのシェアを誇るユニ・チャーム。
その最大の悩みは少子化…と思いきや、彼らの市場は今どんどん拡がっているという。
実は今、ユニ・チャームはペット部門で大きな売り上げを上げている。
ユニ・チャームペットケア 年商400億円(08年3月期)。
ユニ・チャームは東南アジアでも急速にシェアを伸ばしている。
タイでは既に紙オムツの3分の2がユニ・チャーム商品である。
●『会社を強くする超ノルマ経営』
高原は全社員に細かいスケジュール管理を課している。
これこそユニ・チャームを甦らせた経営改革、「SAPS」である。
「SAPS」とは…
目標達成のため自分で計画(Schedule)し、実行(Action)、そして達成(Performance)。結果を検証し、また計画(Schedule)する。
この繰り返しにより、自ら設定した毎週のノルマを確実に達成できる社員を育てるのだ。
◆”漏れない”SAPS経営(1) 「30分刻みで行動せよ!」
毎週金曜ユニ・チャームの社内ではそこかしこで社員たちが次の週の予定を書き込み始める。
それが「SAPSシート」。このシートにはまず次の週の目標を設定しなければならない。
そしてその目標を達成するためには一週間どう過ごせばよいか、細かく作戦を立てるのである。
◆”漏れない”SAPS経営(2) 「観察、観察でヒットを生め!」
徹底的にユーザーの観察を欠かさないユニ・チャームの社員たち。
その時間を「SAPS」で確保する。
◆”漏れない”SAPS経営(3) 「飲みニュケーションを欠かすな!」
ユニ・チャームでは月に一度、飲み会を開くことを会社から義務付けられている。
「SAPS」によるスケジュール管理で社内がぎすぎすしないようにと社長自らが決めたという。