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『カンブリア宮殿 絆スペシャル 社長を救った名参謀 ~アイツがいたからオレがいる~』

カンブリア宮殿 絆スペシャル 社長を救った名参謀 ~アイツがいたからオレがいる~』 テレ東 3月9日(月)22:00~23:24
公式HP:http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
出演者:村上龍、小池栄子、村山敦
◆カンブリアFile No.139 関西国際空港社長 村山敦
●『参謀スペシャル タブーを破ったナンバー2
今から10年程前、世界の松下電器は業績不振に喘いでいた。
2001年度には4300億円を超える赤字に転落。
そんな時に登場したのがこの男だった。
松下電器社長(当時)中村邦夫。
バブル時代からの過剰人員、組織の縦割り。
”重くて遅い松下”
当時、業界ではそう呼ばれていた。
そんな危機に社長に就任した中村は「破壊と創造」を掲げ、大改革に乗り出した。
その中村を参謀として支えたのが副社長(当時)の村山敦だった。
人事担当の村山は早期退職の募集に踏み切った。
しかし、そこに立ちはだかったのが、”経営の神様”創業者の松下幸之助だった。
昭和の初めの大恐慌をいかに乗り切ったか、幸之助の肉声が残されている。
せっかく来てもらった100人の社員をなくすということは、まことに残念である。だから半日勤務して、半日は休んでもらう。そういう困難に、安易な、まあ半分やめてもらうというようなことを、とったならばですね、おそらく私は、今日の成功はなかったと思うのであります。
創業者の言葉は守らなければならない。
リストラは松下最大のタブーとなっていた。
「そのタブーを破るのか」と人事担当の村山に批判が集中した。
中村と村山は何度も話し合った。
会社再建のために雇用改革は避けては通れない。
中村は自分の代わりに批判の矢面に立つ村山を励まし続けたという。
社長と参謀の決意が松下の改革を支えた。
苦しい改革を経て松下はデジタル時代にマッチした商品を世に出し、見事V字回復を遂げた。
その後、中村は社長を退きパナソニックの会長に。
一方、参謀の村山は関西国際空港の社長になった。
有利子負債1兆円を超えるお荷物。
その改革の今度はトップを任されたのだ。
関空初の民間社長。村山は形振り構わぬ改革に乗り出した。
就任から5年。
関空内を歩いてみると随所に村山改革の跡が見える。
フードコートは大阪らしく賑わっている。
今や航空部門以外の収入が5割を超えるという。
村山は万年赤字の関空を就任2年で黒字に変えた。
しかし世界同時不況で関空の状況も一変した。
厳しい状況にいる村山。
だが村山は言う「恐いものは無い。」
村山のデスクの後ろには中村と写った写真が常に飾られている。


●『参謀スペシャル モーレツ社長の”子分”
京都に伝説のカリスマ経営者がいる。日本電産社長・永守重信。
永守は28歳で会社を設立。そして37年後、年商7000億円を超える大企業を育て上げた。
売りまくるのはモーター。パソコンのハードディスク用モーターでは世界一のシェアを誇る。
さらに赤字会社を次々と買収、徹底したコスト削減で全ての会社を黒字に変えてみせた。
そんなモーレツ社長も一目置く、参謀と呼べる男がいる。
ただ一人創業時から永守と苦楽を共にしてきた、副社長の小部博志だ。
1967年、小部は九州の高校を卒業。
東京の大学に入学し下宿することになった。
挨拶のため隣の部屋を訪ねた。
「初めまして、小部博志といいます」
その部屋の主が22歳の永守だった。
永守「君はどこの大学や?」
小部「職業訓練大学校です」
永守「なんやわしの後輩やないか。それやったら今日から子分にしたる」
これが42年前の出会いだった。
その日から永守に振り回される小部の人生が始まった。
「おーい小部!」
夜中に突然呼び出されては
「ビール買ってこい」
まだコンビニも無い時代、夜中に空いている酒屋なんてどこにもない。
かけずり回った末に小部は赤提灯の屋台に駆け込んだ。
「ビールを分けてもらえませんか?買って帰らないと先輩にどつかれるんです」
先輩永守の無茶な注文にも小部は必死に応え続けた。
そして、永守が日本電産を立ち上げると小部は否応なしに入社させられた。
当時、小部は営業に駆け回った。
社長になってからも永守の無茶な注文は続いた。
「絶対に営業ではNOと言うな!」
「原価を下げて納期をもっと短縮しろ!」
そんな頃、まだ町工場だった日本電産に飛躍のチャンスがやってきた。
アメリカの大企業スリーエムから注文が来たのだ。
そして永守の厳命が下った。
「モーターの性能は同じで大きさを半分にしろ!」
大きさを半分にしろと言ったら社員の半分が辞めていった。
だが小部は辞めなかった。
半年後、大きさ半分のモーターは本当に出来てしまった。
スリーエムとの取引を成立させ、それをきっかけに日本電産は急成長していく。
その後、M&Aを繰り返し、瞬く間に世界企業となった。
2000年、小部は副社長に就任したがあくまで永守の参謀役に徹した。
そんな小部が永守を諌めたことがある。
2005年、関連会社の社員が不祥事を起こしてしまった。
通常なら当然解雇。だが、その社員は永守が特に目をかけていた男だった。
「何とか解雇を避けられないか…」
処分をためらう永守。
そんな煮え切らない態度の永守に小部はきっぱりと言った。
「一度特例を作ると組織の規律は保てません。切るべきです。」
小部の迫力に永守は解雇を決断した。
2009年、世界同時不況。日本電産も無傷ではいられなかった。
売り上げは大幅に減ったが今期も黒字は確保する見通しだ。
40年以上に渡って参謀役に徹してくれた小部を永守はどう思っているのか。
「今でも印象に残っている言葉がある。『お前なんかいらん』と言った時、彼に『私が辞めたら困るのはあなたですよ』と言われ、ハッとした。40年間、彼と付き合ってきて『逃げる』『辞める』『去る』という言葉はこれっぽっちもなかった。これが信頼の絆でっせ。」


●『参謀スペシャル 100円コンビニ陰の主役
先月末(2月25日)、コンビニ業界の風雲児が新たな攻めに打って出た。
業界2位の「ローソン」が7位の「am/pm」を買収。
首都圏に強い「am/pm」を傘下に収め、王者「セブンイレブン」を猛追する体勢を整えた。
2002年、43歳の若さでローソンの社長に就任した新浪剛史。
徹底した現場主義でコンビニの常識を打ち破る新機軸を連発してきた。
女性客をターゲットにした「ナチュラルローソン」では、焼き立てパンやオーガニックなど健康志向の商品で新たなニーズを掘り起こして見せた。
地域や客層に合わせて商品も変えた。
「ローソンプラス」は高齢者に優しい店。眼鏡がずらりと並ぶ。
さらに、郵政公社と業務提携。
店の中にポストを設置するなどお客のコンビニエンス(便利さ)を様々な形で実現させた。
次々と新しいサービスを生み出すコンビニ業界の風雲児。
そんな新浪を支える男がいた。
河原成昭(上級執行役員・社長補佐)。新浪の参謀だ。
河原は新しいことに挑戦する新浪を支えてきた。
2002年、三菱商事にいた新浪がローソンの社長に抜擢された時、真っ先にスカウトしたのが4つ年上の河原だった。
当時、河原も三菱商事にいたが、元々はイトーヨーカドーで10年過ごした小売りのエキスパート。
新浪はその実力を買ったのだ。
新浪と共にローソンへ転職した河原。
参謀役としての真価を問われる時がやってくる。
2005年、新浪は新たな業態に乗り出すことを発表した。
それは生鮮食品を中心に100円均一で売るコンビニだった。
当時、生鮮品を安く売るコンビニとして「ショップ99」が人気を呼んでいた。
生鮮品だけでなく99円均一のあらゆる商品を開発。
「ショップ99」は主婦や高齢者といったそれまでコンビニに来なかった客の心を掴んでいた。
ローソンの新浪が100円コンビニチームのリーダーとして指名したのが河原だった。
リーダーに指名された河原は、100円コンビニチームのメンバーを新浪に提出した。
そのリストを見て新浪は驚いた。
河原が選んだのは組織の中で埋もれていた異端児ばかりだったのだ。
2005年、「ローソンストア100」がオープン。
河原率いる異端児軍団は次々とヒット商品を生み出していった。
最初に大ヒットしたのが2リットル入りのミネラルウォーター。
一見同じだがよく見るとラベルが少しずつ違っている。採水地が違うのだ。
2リットルの水を105円で販売するためには物流費が大きなコストを占めるため、店舗に近い場所で採水して物流費を抑えている。
もう一つ新たなアイデアが生んだヒット商品が800ミリリットルのしょう油。
この800ミリリットルというサイズに秘密がある。
それまでしょう油のボトルは1リットルの下は500ミリリットル。常識のようにそうなっていた。
だが100円で売るためには500ミリリットルでは少ないし、1リットルでは多過ぎる。
メンバーはメーカーに何度も掛け合い、交渉の末ようやく常識外れの800ミリリットルを実現させた。
そして「ローソンストア100」は大不況の今、ますます好調だ。
主婦や高齢者のニーズをしっかり掴んでいた。
4分の1にカットした白菜、大盛りにした白ご飯、200gに減らしたマヨネーズ。
河原と異端児が生み出した新商品が次々とヒット。
今や1日の売り上げは本家「ローソン」を追い抜き、「セブンイレブン」に迫る勢いとなっている。
小売りのエキスパートとして期待に応えた河原を新浪はどう思っているのか。
「この絆をもっと深く、私は彼をどうバックアップするか、彼はそれに応えてくれるか。期待しています、すごく。」
リーダー新浪の構想を見事実現させた河原。これぞ参謀冥利に尽きる仕事だ。

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