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『カンブリア宮殿』 8月3日

カンブリア宮殿』 テレビ東京(月)22:00~
公式HP:http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/
出演者:村上龍、小池栄子、飯田勧
【消費者熱狂 第1弾】
◆カンブリアFile No.159 オーケー社長 飯田勧
●『「正直経営」が客を呼ぶ 激安!オーケーストア
オーケーは現在、都内を中心に56店舗を展開。
大手スーパーが苦戦する中、安さを武器にこの5年間で売り上げ倍増。
不況をもろともせず急成長を続けている。

オーケーの特徴(1) 毎日が特売日
オーケーの激安価格は一時的な特売ではなく通常価格。
どの商品も毎日同じ安さで売られている。
オーケーの特徴(2) 品揃えが豊富
激安店にも関わらず品揃えも豊富。
専門店にしかないような商品まで揃っている。
オーケーの特徴(3) マイナス情報も正直に開示
オーケーは良いこと悪いこと、安さの理由は全て正直に説明する。
正直さこそがオーケーが単なる安売りでなく支持される理由なのだ。
1928年、昭和一桁生まれの飯田は海軍兵学校を卒業後、父親の商売を手伝っていた。
そして30歳になり独立を決断する。
それが当時はまだ新しい業態、スーパーマーケット。
実はこの創業直後のある出来事が”正直経営”を生んだ。
ある時、長雨が続き、品質の良い野菜が中々入らない時期があった。
日々、市場に買い付けに来る飯田はある悩みを抱えていた。
野菜は長雨で質が悪いにも関わらず品薄になり価格が高騰していた。
「こんな野菜は売りたくない…”質の悪い商品を高く売る”悪いイメージの店になってしまう…」
しかし売りたくなくても店として最低限の品揃えはせざるを得ない。
そこで飯田が考えたのが、出来るだけ野菜を売らない方法。
飯田は品質が悪いことを正直に値札に書き込んだのだ。
これこそがオネスト(正直)カードの始まり。
客との信頼にこだわる飯田の第一歩だった。
そして今、客で溢れるオーケー。
半世紀に渡りこだわり続けた正直経営が今厳しい価格競争の中で輝き始めた。
そんな店内に毎日夕方になると決まって現れる飯田。
毎日の食事を普通の客と同じように買って回る。
まるで自分は客の代弁者だと言うかのように。


●『弟は「セコム」創業者 華麗なる一族の”家訓”
”徹底的に客への誠意を尽くす”
飯田にその理念を叩き込んだのは酒問屋を営んでいた父親だった。
実は飯田の家は希に見る実業家揃い。
長男は家業を継ぎ、日本名門酒会を創業した。
次男は居酒屋チェーンの天狗を創業。
そして末っ子の亮は日本最大の警備会社、あのセコムを創業した。
そんな彼らが父親から教えられた言葉は『至誠天に通ず』。
客に誠意を尽くせば結果はおのずとついてくる。
それが父の教えである。


●『ここまでやる!? オーケー「激安」のワケ
熾烈を極める小売り戦争。
イオン、セブン&アイ・ホールディングス、大手2社が鎬を削るのは価格だ。
そんな中なぜオーケーは勝てるのか?
そのカギを握るのがオーケーが持つ価格調査会社の調査員。
向かったのは最近低価格化を進める大手スーパー。
実は彼、20年以上もライバルの調査に飛び回っている。

ここまでするのには理由がある。
実はオーケーはスーパーでは異例の地域最安値を保証している。
競合が安い価格をつければさらに安くする。
価格はオーケーの生命線なのだ。
では、なぜその安さを実現できるのか。
オーケーの売場を見てみるとその秘密が隠されている。
例えば、牛乳売場には売れ筋の明治の製品は無い。
スパゲッティ売場には「オーマイスパゲッティ」ばかりで「ママー」は無い。
さらに醤油売場。
ここにトップメーカーである「キッコーマン」は1本も無い。
オーケーでは価格交渉力の強いトップメーカーの商品を敢えて扱わず、その分、他のメーカーの商品を大量に買い付けることで大手以上に安い仕入れ価格を引き出すのだ。
そしてもう一つ、安さの秘密はチラシにある。
実はオーケーは折込チラシをほとんど作っていない。
オーケーはその日限りの特売をやらないため、チラシで客を集める必要が無いからだ。
これで莫大な広告量が削減できる。
この特売をしないおかげでさらに驚くべき効率化が可能になった。
通常、店ごとに社員が行う、商品発注業務が必要なくなったのだ。
実はオーケーの商品発注は全てが自動化されている。
特売をしないことで商品の売れ行きに波が無くなり、正確な予測が可能に。
これも莫大なコスト削減を生んだ。
飯田いわく、「まだまだ安さは実現できる」


●『目指すは世界トップの店!カギ握る「15%」
徹底して無駄を省いてきたオーケー。
その飯田のこだわりの原点は”15%”という数字にある。
1958年にオーケーを創業した飯田。
奇しくもこの年は、その後の日本の流通史を作り上げる男達が最初の一歩を踏み出した年だった。
しかしその後、急速な拡大戦略で成長を遂げる彼らとは違い、飯田は全く別のライバルを目指す。
それは飯田がアメリカ旅行で目にした小売業、あのウォルマートだった。
今や売り上げ40兆円、世界に8000店舗を構える小売りの王者、様々な経費を省く徹底したローコスト経営で常時激安価格を実現していたウォルマート。
彼らが最も重視していた数字が、売り上げの中に占める全ての経費の割合”総経費率”だった。
人件費や広告費など経費の割合を徹底的に抑えることで安さを実現するビジネスモデル。
ウォルマートは総経費率15%という圧倒的な低さを武器にしていた。

飯田はこのローコスト経営にいち早く目をつけ、無人スーパーを運営するなど様々な模索を続けてきた。
そして今、日本の大手2社がいずれも総経費率25%近く。
しかしこれに比べて飯田のオーケーはなんと14%台。

遂にあのウォルマートを超え、世界屈指の低さを実現してみせた。
これこそがオーケーの強さだ。

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